日本財団再犯防止プロジェクト

 
サイト内検索:

美祢社会復帰促進センターにて仕事フォーラム開催

美祢社会復帰促進センター=山口県美祢市豊田前町.JPG

 山口県美祢市の官民協働運営刑務所「美祢社会復帰促進センター」(久野正道センター長)で2月27日、「仕事フォーラム」が実施され、「職親プロジェクト」の参加企業三社(千房株式会社、セリエコーポレーション、株式会社ヒューマンハーバー)が受刑者に仕事内容や仕事の魅力などを説明し、出所後の生活や就労の現状などの意見交換を行った。

 約700人の受刑者のうち、男性受刑者23人、女性受刑者16人が参加した。就労時間などを説明する千房の山崎幸治さん (2).JPG

 企業情報提供会では、お好み焼き「千房」(大阪)の山崎幸治さんが「働くということは体力的にも精神的にもつらい。でも調理という仕事は幸せな時間を提供できるという喜びがある。店舗では『ありがとう』の言葉があふれ、飲食業という職種はやりがいがあふれている」と話した。

 支援について「社会復帰していく上で、車を運転に例えると、ガードレールの役割にすぎない。支援をはき違えてはいけない」と出所後の心構えを説いた。

受刑者の質問に答えるセリエコーポレーションの岡本昌宏社長.JPG

 土木建設業「セリエコーポレーション」(神奈川)の岡本昌宏社長は「仕事は継続が大事で、そうすれば給料も上がり、生活も楽になる。若いうちはもっといい職種があるのではと疑問に思うこともあると思うが、選んだ会社に自分を合わせていくことも必要で、どこでも働けるような手に職をつけてください」と語りかけた。

20170227-4.JPG

 教育支援「そんとく塾」を通し、社会復帰を促進している産業廃棄物処理業「ヒューマンハーバー」(福岡)の原田公裕さんは「教育といっても学校の授業のようなものではなく、生きていく知恵を学ぶ場。そこで仕事をしながら学び、もちろん残りたいという人もいるが、その後に新しい道に進んでいる。就労、教育、宿泊の三位一体となった支援を行っている」と説明した。

 その後に行われたグループワークでは具体的な質問が相次いだ。

 企業担当者の「出所したら、どうなりたいか」という質問に対し、「自立したい」「安定した生活を送りたい」「お金をためたい」と答え、就労に対する意欲をみせた。

 フリートークでは「職親プロジェクトで就労しても、職種が合わないと思ったら転職することはできるのでしょうか」「簿記の資格があるので、経理の仕事がしたいがどうでしょうか」「いつの段階でアルバイトから正社員になれるのでしょうか」「職場の雰囲気はどうなのでしょいうか」など次々と前向きな質問が飛び出した。

 さらに「寮の家賃は天引きか」「間取りは」「寮の規則はどうなっているか」「収入はそのくらいになるのか」「休みはどうなっているのか」など具体的質問が多く、担当者が一つ一つていねいに答えていた。

 フォーラム終了後、千房の山崎さんは「前向きな人が多くて驚いたが、具体的質問で出所後の不安を持つ人が多いこともわかった。今後、できるだけ不安を解消できたらと思った」と感想を述べた。

 コーポレーションの岡本さんは「就労意欲がある人ばかりでびっくりした。出所前、出所後と理想と現実のギャップがあるのは当然。受け入れ側として、人間関係をどうやって構築するかが課題」と話した。

 ヒューマンハーバーの原田さんは「やっていこうという雰囲気が見えた。仕事に伴い、学ぶ事で自分を高めていく事が大切だと思った」と語った。